峰相音頭

一、
打越(うちこし)木もれ日 森の道
東へ南へ 風通る
歩けば小鳥の 声響き
緑の薫りに 心晴れ

二、
峰相山には 露光り
鶏足寺(けいそくじ)跡に 苔がむす
新羅(しらぎ)の王子の 祈り在り
静けさ今も 語り継ぐ

三、
三郎右衛門(さぶろうえもん) 弓名人
顕如(けんにょ)を敬い 道を知る
岩崎山の その碑には
誠の心 刻まれる

四、
御幸(みゆき)に石を 飛び渡り
花山法皇(かざんほうおう) 夢を追う
菅生(すごう)の川に 時流れ
古(いにしえ)今に 蘇る

五、
固寧(こねい)の倉に 米を積み
民の安らぎ 願い込め
差し出す心に 惜しまぬ手
刀出のまちに 息づいて

六、
六分(ろくぶ)の水で 争いて
六川(ろくがわ)の名が 残りけり
先達の知恵 悔やみなく
現在(いま)に活かすぞと 胸を張る

七、
六角公の 紀恩(きおん)の碑
赤松ゆかりの 兵(つわもの)ぞ
書写の峰を 越えしのち
開いた里に 暮らしあり

八、
大谷窯(おおたにがま)から 出土した
六葉(むつば)の蓮(はす)の 鴟尾片(しびへん)や
四天王寺と つながりし
文化の光 今もなお

鴟尾(しび)片

九、
昔は牧場 白鳥台
牛の群れ 草食(は)む情景(けしき)
今は笑顔が 咲くまちぞ
幾千代かけて 栄えなん

石見牧場の放牧風景(昭和32年頃)

十、
峰相音頭 を 皆踊ろう
歴史と自然に 感謝して
輪になり笑顔で 手を取りて
未来へつなごう 諸共に

aico