播州段文音頭

峰相音頭みねあいおんど

歌:姫路のじろりん
作詞:畑 史之

一、
打越(うちこし)木もれ日の森の道
東へ南へ 風通る
歩けば小鳥の 囀声(こえ)響き
緑の薫りに 心晴れ

二、
峰相山には 露光り
鶏足寺(けいそくじ)跡に 苔がむす
新羅(しらぎ)の王子の 祈り在り
静けさ今も 語り継ぐ

三、
大塚三郎右衛門(さぶろうえもん) 弓名人
顕如(けんにょ)を敬い 道を知る
岩崎山の 碑(いしぶみ)には
誠の心 刻まれる

四、
御幸(みゆき)に石を 飛び渡り
花山法皇(かざんほうおう) 夢を追う
菅生(すごう)の川に 時流れ
古(いにしえ)今に 蘇る

五、
固寧倉(こねいそう)に 米を積み
民の安らぎ 願い込め
施す心に 惜しまぬ手
刀出のまちに 息づいて

六、
六分の水で 争いて
六川(ろくがわ)の名が 残りけり
先達の知恵 悔やみなく
現在(いま)に活かすぞと 胸を張る

七、
六角公の 紀恩の碑
赤松ゆかりの 兵(つわもの)ぞ
書写の峰を 越えしのち
開いた里に 暮らしあり

八、
大谷窯(おおたにがま)から 出土した
六葉(むつば)の蓮(はす)の 鴟尾片(しびへん)や
四天王寺と つながりし
文化の光 今もなお

鴟尾(しび)片

九、
昔は牧場(まきば) 白鳥台
牛の群れ 草食(は)む情景(けしき)
今は笑顔が 咲くまちぞ
幾千代かけて 栄えなん

石見牧場の放牧風景(昭和32年頃)

十、
峰相音頭 を 皆踊ろう
歴史と自然に 感謝して
輪になり笑顔で 手を取りて
未来へつなごう 諸共に

aico

播州音頭の概要(要約):

  • 鎌倉時代中期、時宗の開祖、一遍上人が全国を巡って広めた「念仏踊り」が、盆踊りの起源と云われています。
  • 播州音頭は、美嚢郡吉川町で謡われていた「吉川音頭」であるとされ、独自にアレンジされた歌詞や物語(段文)が、東播磨から北神戸、西播磨でも広く謡われています。
  • 歌舞伎や浄瑠璃の影響を受けて発展し、「段物(物語の核心部分)」や「口説き(語り部分)」に節回しを付けて歌うようになり、「段文音頭」と呼ばれるようになりました。
  • 「段文音頭」は、主に姫路市南西部、たつの市太子町を中心に盛んになり、民謡調の軽快な節回しで親しまれています。
  • 歌詞や譜面は存在せず、すべて口伝で、即興で歌われることも多く、歌詞も地域や場面によって異なる素朴なものでした。

播州音頭は芸能的な型を持ちながらも、地域ごとに伝承される歌詞や旋律があり、即興性や土着性に富んだ、まさに「生きた民謡」といえる存在です。